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本紹介

本紹介#11「Give & Take」与える人こそ成功する時代

こんにちは、nonoです!

今日、わたくしが読んでおすすめしたい一冊は、アダム・グラントさんの「Give & Take」です。

この本もまた非常に面白くて、そして自分の生き方や行動について考えさせてくれるいい本だなと私は思っています。

アダム・グラントさんとはどんな人?

アダム・グラントさんは、ペンシルバニア大学ウォートン校の教授で、組織心理学者です。1981年生まれということですから、2021年現在では40歳前後ということになります。

ペンシルバニア大学では、史上最年少の終身教授とのことです。

『フォーチュン』誌にて、「世界で最も優秀な40歳以下の教授40人」に選ばれたそうですから、とにかく米国でめちゃくちゃ優秀な心理学の研究者ということですね。

人間を3つのタイプに分類する

本書では、人間を大きく3つのタイプに分類されています。

  1. ギバー(他人のために、無償で与える人)
  2. マッチャ―(利益と負担を対等にしようとする人。平等の精神が強い。ゆえに意外と正義感も強い。人類の中では、このマッチャーが一番多い)
  3. テイカ―(自分の利益のために、他人から搾取する人)

この3種類の人間の中で、もっとも成功する人は、①のギバーです。

一方で、もっと不幸になるのも、実は①のギバーなのです。

それはいったいどういうことなのでしょう?

もっとも成功するのは、他者思考型のトップギバー。

圧倒的成功し、最も幸せになっているのは「他者思考型のギバー」です。

逆に最も不幸なのは、「自己犠牲型のギバー」と言われています。

この理由には、マッチャ―とテイカーの存在があります。

自己犠牲をするギバーは、テイカーによってボロボロにされるまで搾取されてしまいます。

一方で、他者思考型のギバーは、自分を犠牲にして自分が滅びるようなギブをしません。しっかりとギブをするべき相手を見極めることができます。この時、与えた空いたがテイカーでなければ、ギバーもしくはマッチャ―です。

ギバーであればもちろんのこと、人類の圧倒的多数を占めるマッチャ―も平等の精神や正義感が強く、良くしてくれた相手・与えてくれる人に対しては、少なくとも同等のお返しをしをしようとしてくれます。

キリスト教にて「与えよ、さらば与えられん」という言葉があり、私にとって印象的な言葉なのですが、その言葉の真実がこの研究に現れているように感じるのです。

成功するギバーになるために

成功するギバーとは、

自分を犠牲にすることなく、相手と自分の利益を最大化して、その中で相手が少しでも幸せになるように行動ができる人

なのです。

一つしかないパイを取り合うのではなく、また、自分が我慢して相手にパイを渡すという意味でもなく、

今は一つしかないパイを、お互いに協力して10倍にして10個のパイにする。

それを、ギバーは取り分としては3つだけもらって、7つを相手に渡すことができる人。

という感覚です。

これは、ギバーは3つしか取り分がなくて相対的に損をしていると考えてしまうかもしれませんが、元々は1つしかなかったことを考えると、本質的には全員が得をしているのです。

ギバーは、相手に多めに与えて幸せなのです。

成功するギバーになる方法①他者思考型

一つ目の条件としては、繰り返しになりますが「他者思考型」です。

決して自己犠牲することなく、他人の利益を最大化するとともに、自分の欲しいものを手に入れることを意識することです。

また、困ったこと、自分だけでは解決ができない問題に直面したときに、素直に回りに助けを求めることも大切です。実は、回りの人に助けてもらうことで、より人間関係を深めて好かれるという心理もあるのです。

この「人に頼む」ということについては、以前「人に頼む技術」という本でも紹介させていただいていますので、参考にしていただければ幸いです。

↓本紹介#5「人に頼む技術」

成功するギバーになる方法②寛大なしっぺ返し

「善い行いは決して忘れず、悪い行いは時々大目にみる」

ということを意識しましょう。

これは、テイカーに搾取されないための方法でもあります。

テイカーに対峙する場合は、トップギバーといえども、一時的にはマッチャ―になることを覚えましょう。

寛大なしっぺ返しの目安として「3回のうち、2回はしっぺ返し、1回は寛容にギブする」ということがバランスが良いようです。

実際、人間は少々テイカー寄りのマッチャ―もいれば、ギバーよりのマッチャ―もいて、人間性にはグラデーションがあります。

また、本物のテイカーは、実は一見いい人に見えることが多いです。愛想がよく見た目も魅力的なことも多く、表面的なしぐさからテイカーを見極めるのは非常に困難だそうです。

一方で、いかにマッチャであっても完璧な人間ではなく、すべてしっぺ返ししていては、大切な仲間となりうるマッチャが離れてしまいます。

方程式のように、簡単に相手を見分けることができませんので、相手が搾取してきている印象を持った時には、このようなバランスで寛容さとしたたかさを持ちましょう。

成功するギバーになる方法③5分間でできる援助を無理なく行う

1回のサポートが5分程度で終わりそうなことであれば、基本的に惜しみなくサポートをしてあげるように心がけていきましょう。

逆に、それ以上の負担がかかると思われる場合は、断ってOKです。5分程度というのが、自分を犠牲にせず、ギブができる一つの目安にするとよいそうです。

また、100時間の法則というものがあるそうです。

これは、ボランティアやギブに使う時間の目安として、年間100時間までがゴールデンタイムということです。

これは、1週間では2時間程度になります。

1週間で2時間くらいは、逆にボランティア的な活動をするというのを心がけても良いのではないでしょうか。

一方で、あまりにもボランティアに時間と負担を使いすぎていると思われる場合は、2時間以下になるように整理していくとよいことが示唆されています。

成功するギバーになる方法④寄付をする

「寄付をする」というその心は、少しでも寄付をすることで、社会をよりよくするために貢献しているという感覚が大切です。

他人のためにお金を使うことで、幸福度が上がるということもわかっています。

また、1ドル寄付をすると、3.75ドル収入が増えるという研究結果があるそうです。

もちろん、収入が増えるから寄付をする、というわけではないのですが、寄付をするきっかけとしてもいいのかなと個人的に思います。

個人的な話なのですが、会社員として入社してから、約10年ほどユニセフへの寄付を須戸ずつ続けてきました。

最初は、月に1000円くらいから始めました。

もともと、寄付をすることで自分が幸せになれるということを本で読んでいたので、どちらかというと、自分が幸せになるために寄付をするという打算的な目的で始めました。

実際のところ一度月の振込設定をしてしまうと、寄付していることを意識することはあまりありません。

それから昇給するたびに、ちょっとづつ寄付額を増やしてきましたが、昨年から1万円/月をユニセフに寄付するようになっています。

始めた当時は、1ドル寄付すると収入が上がる、というようなことは知りませんでした。

そこで、今年一年間を単純に振り返ってみましたところ、驚きました。

年間12万円寄付をしましたが、今年の年収は昨年と比較しておよそ30万円ほど増えておりました。不思議とこの研究を体現していてびっくりしました。

私の仕事の業務量や売り上げを確保できるのかは、私の努力だけではなく、正直お客様次第のところもあって、ユニセフに寄付していることとは何の相関関係もないはずなので、ただの偶然かもしれません。

しかし、一つの事実ではあるので、寄付を始めてみようというモチベーションの一つとしてご参考にしていただければ幸いです。

成功するギバーになる方法⑤恩送りを採用する

自分が行ったギブ(恩)は、自分に返してもらうのではなく、他の困っている人へその恩を返してもう、と考えるようにしましょう。

この恩送りの輪を広げていくことで、コミュニティで助け合い、コミュニティ全体が受け取る利益をより大きなものにすることができます。(①の他者思考型につながりますね)

そうすることによって、自分のメリットのみにフォーカスするのではなく、組織や社会全体が良くなっていくことになり、その社会に所属する自分も結果的に幸せになっていくと考えると良いなと思います。

私にもとても印象的な経験がありました。

私は父子家庭で一人っ子、父と祖母と私の3人家庭で育ちました。

父は10年前に他界し、祖母も約3年前に他界しました。

家族3人で住み続けた古い家屋(築50年以上)を相続することになりました。しかし、私は別の場所で仕事があり、もうこのお家に帰ってくることはできません。

近年、いろいろと課題となっている空き家の問題に私も直面いたしました。空き家は手入れをしないとどんどん朽ち果てて危険になります。ゆえに、家を解体する方が良いのですが、そのためには100~150万円ほどかかるということでした。

さらに、固定資産税もかかります。

思い出があるお家でしたが、金銭的な負担や維持負担を考えて売却の方向で不動産会社に相談しました。それから、3年以上買い手が見つからず、とても困っていました。

そんな中で、古い祖母のご友人のご家族から、私の実家を買い取りたいというお話をいただくことになりました。

祖母が生前、その方のご両親の話し相手になったり仲良くされていたそうです。私はまったうそのことを知らなかったのですが、相手の方は印象に残っていたそうです。

私は全く面識がない中で、とても良心的な対応をしていただき、無事にお家を売却することができました。

これも、祖母からの一つの恩送りなのではないか、と強く印象に残っています。

そして、人にやさしくしてギブをすることで、自分がその場で特にならなくても、自分の家族や子孫がその恩で助けられることがあるのだと強く学ぶことができました。

私には、今妻と2人の息子がいます。

私が親切な行動をすることが、もしかしたら家族を助けてくれるかもしれないと思い、自分の行動をよりよくしていきたいな、と強く考えています。

成功するギバーになる方法⑥自己効力感を確認する

自分が与えたギブが、相手の幸せのために役立っていることを実感することが大切です。

ある意味これが、ギバーが求める唯一の見返りであり、利益と言えるかもしれません。

自分が相手のために尽くし、相手が本当に幸せにつながっていることがわかると、とてもモチベーションが上がり、生産性が格段にアップします。

まとめ

今回のご紹介は、私のブログの中では長文になってしまったような気がします。

それだけ、とても面白くて、自分の中では学びの多かった本だったのかなと思います。

私の本はこんな感じて、また付箋を貼りすぎて、いったいどこが重要やねん!って自分で突っ込みたくなるような感じになっています。それくらい、どの部分も面白かったです。

この本を読んで改めて、成功するギバーとなるための行動を強く心がけていきたいと思います。

皆さんにとっても少しでも参考になったら幸いです。

ここまで読んでくださってありがとうございます。