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本紹介

本紹介#25「明日の幸せを科学する」

こんにちは、nonoです。本日ご紹介したい本は。ダニエル・ギルバートさんの「明日の幸せを科学する」です。

私たちは、本当に無意識的に、自然に将来をイメージし予測します。将来の自分のが幸せなのだろうか。幸せになるには、いまどのような行動をしたら良いのだろう。

私の場合、今やっていることが、将来の幸せにつながるのか想像すると、堂々巡りとなって不安となることも良くあります。

本書のタイトルにある「明日の幸せ」とはなにかを知ることは、自分の予測が実はかなり曖昧で不正確な印象、場合によっては妄想で構築されていることがあることが認識できると感じました。

そして、実は脳はこの妄想と予測との区別ができないのだということが、非常に重要な事実だと私は感じました。

もしあなたが、将来の不安に押しつぶされそうになったり、逆に楽天的になりすぎて、今をいい加減に生きている(と思う)場合は、本書を一読してみると、自分の未来予測の課題や対処方法のヒントが得られるかもしれません。

人の幸せは、最後の印象に大きく左右される

私が本書の中で学んだ内容の一つに「幸せ」「不幸」の印象というのは、最後の体験の印象に大きく左右されるということです。

これは、直感的には当たり前のような気もしていましたが、科学的にも正しいようです。

たとえば、人生の長い期間で非常に苦労をしても、死ぬ間際に報われるというハッピーエンドのストーリーは、一般的に好まれます。私も大好きです。

逆に、物語の過程がどんなにラッキーで幸福に満ちていても、最後は一家離散や破滅で終わるようなストーリは、やっぱり嫌ですよね。

この二つのストーリ、幸福である期間は後者のバットエンドの方が長かったとしても、多くの人は、前者のハッピーエンドのストーリを好むのではないかな、と個人的な印象としては思っています。

私の身近な例でいえば、旅行でどんなに楽しい経験をしていても、最後の帰宅するときに彼女と喧嘩して気まずい思いをしたりすると、それまでの楽しい記憶が、印象としてはすべて悪いものになってしまい、旅行は失敗だったと思ってしまうことがありました。

しかし、冷静に考えた場合は、最後の印象だけで思い出や人生の良し悪しを決めてはいけません。正しい評価ではないのです。

これがどうして重要かというと、この印象が次の行動の予測に反映されて、本当は幸せではない行動が、たまたま運よくハッピーエンドで終わっただけなのに良い行動だったと勘違いして、失敗を繰り返す、ということが起こりえます。

逆に、良い行動だったのに、たまたま運悪く良い結果が得られなかっただけで、それは悪行動という印象になり、脳内では良い行動が悪い結果予測と結びつけられて、良い行動を避けてしまう、なんてこともあるのです。

幸せの印象は、事前の予測に左右される

もう一つ印象的な内容として、「幸せ」の印象は事前の予測に左右されるようなのです。

前もって「この行動をしたら、こういう感情になるだろう」と予測すると、その経験が終わった直後は別の感情だったとしても、時間が立つと、予測していた感情だったと記憶がすり替わってしまうのです。

つまり、過去の記憶としても「幸せ」「不幸」の経験というものが、実際の感じたものではなく、事前に予測した感情にすり替わるため、本当の感情ではない可能性があるのです。

私たちは、自分の経験に即して行動を決めることが多々あると思いますが、記憶というのは、多くの誤解している可能性があるのです。実際の経験は忘却し、事前に予測していたものにすり替わっている可能性があます。

まとめ

私の考える対策として、まず次の2つを実践していきたいと考えています。

  1. 日記などの記録を取る
  2. 未来の感情は予測しない(マインドフルネス、今にやるべきことに集中する)

脳は、未来の感情の予測は非常に下手くそであると、本書から学びました。多くの場合、個人の未来予測には、その時の感情を含みます。

この感情予測というのが、かなり弊害があるのではないかと考えています。

不正確な感情予測により、過剰な不安で身動きが取れなくなったり、楽天的になって必要な行動をおろそかにしてしまったりするのではないかと思っています。

私自身、非常に心配性であり、未来を予測するととても悲観的で不安にさいなまれて、頭痛が出たりお腹が痛くなったり、頻繁にトイレに行きたくなったりして、現実の行動や生き方に少なくない(割と大きな)弊害が出ています。

大切なのは、感情予測というのが非常にいい加減であることを理解して、瞑想するなどして感情予測をやめることだと思います。

さらに、自分の記録はもとより、実際に経験した人の話を聞くというのが、未来予測の精度を大きく高めるということが、本書の中で提案されていました。

これは、「疑似体験」と「代理体験」ということで対比されております。「疑似体験」は将来の自分の感情を自分で予測することになります。一方「代理体験」は、実際の経験者の話を聞いてそれを元に、自分の感情を予測することです。(ざっくり私の理解です)。

「疑似体験」では自分の未来の感情を予測できませんでしたが、「代理体験」は非常に精度が高く未来の感情を予測できたようです。つまり、経験者の話を聞けば、より良い精度の予測ができるということです。(これは、読書でも良いのではないかと思いました。良質な小説やエッセイは、代理体験となると私は考えています。)

このことを知って、私の行動に生かすことにより、だいぶん生きやすくなり、不安にさいなまれて具合が悪くなるなどの弊害が少なくなってきていると感じています。本書の内容は、もっと濃いものであり、私もまだまだ消化しきれていないため、これからもっと本書を読み込んで、自分の考え方、生き方の参考としたいなと考えています。

皆さんも本書が、皆さんの考え方の参考になれば幸いです。

どうもありがとうございました。

追伸

約一か月ぶりの久しぶりの更新となりました。仕事や勉強がかなり忙しいこともあり、更新頻度が遅いこともありますが、少しずつ自分が学んだ知識や、本などを紹介して、皆さんと共有していきたいと思っています。どうもありがとうございます。