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本紹介

本紹介#12:オリジナルズ 誰もが「人と違うこと」ができる時代

こんにちは、nonoです。今日おすすめしたい1冊は、続けてアダム・グラントさんの「オリジナルズ」です。

本書でアダム・グラントさんが強く伝えたいメッセージとは

「オリジナリティには徹底的にリスクを冒すことが必要だという通説をくつがえし、オリジナルな人たちは私たちが思うよりもずっと普通の人たちなのだ」

ということを示していきたい、ということです(本書P40より)

アダム・グラントさんについて

前回「Give & Take」という本をご紹介したときにも、アダム・グラントさんについて簡単にまとめましたので、そちらをご参照いただければ幸いです。ペンシルバニア大学の最年少終身教授である超天才の方です。

副業で始めた方が成功しやすい!?

大きなイノベーションを起こす人たちというのは、私たちが考えるほど大胆で一か八かの賭けをするような人ではないようです。

もちろん新しいことを始めるということでは、チャレンジをしています。

しかし、失敗を恐れないかというと、そんなことはありません。

チャレンジをするにあたって、徹底的にリスクを減らす努力をすることが成功した起業家に共通する特徴だということが示唆されています。

そこで、副業として新しいアイデアやビジネスを始めることが一つの成功ルートになるようです。副業で失敗しても本業が安定していることで、精神的にもかなり安心して大胆な行動ができるということです。

実は、今をときめくGAMAM(Google, Apple, Meta, Amazon, Microsoft)の創業者も副業からこれらの事業を始めているのですね。

  1. Googleの創業者ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンは、革新的な検索技術を思いついたが、スタンフォード大学大学院での学業を優先して継続していた。
  2. Appleの共同創業者である、スティーブ・ウォズニアック(天才エンジニア)はヒューレットパッカードで働きながら、Appleの創業に携わった。(ギリギリまで、会社を辞めることをためらった)
  3. Microsoft創業者のビル・ゲイツは、ハーバード大学在学中に事業を始めたが、ギリギリまで大学中退をしないように手続きをしていた。
  4. Facebook(現在Meta)の創業者であるマークザッカーバーグも、ハーバード大学在学中にFacebookを作ってまずは大学内から大きく普及していった

ほかにも、有名人気バンドのブライアン・メイは天体物理学の博士号課程の合間に、あのクイーンをやっていた。

ホラー小説の巨匠スティーブ・キングは、第一作目を執筆後も教師やガソリンスタンドなどでの日中の仕事を続けており、それらをやめたのはデビューして1年後のことだった。

例として出てくるスーパースターがたくさんいます。

このような大成功した人たちは、ものすごく優秀で天才、私たちとは人間の質がまるで違うから参考になんてならないよ、と感じるかもしれません。(私も、そう思っていました)

もちろん、とても優秀な方たちであるのは間違いありません。大成功したのも、運や時代背景の要素もあり、再現性があることではないかもしれません。

しかし、私たちが最も学ぶべきことは、新しいことに挑戦して仮に失敗しても本業に戻れるようにしていたということです。

スーパースターでもギャンブルのような危険は冒さない。

バックアッププランをいくつも用意して、失敗しても致命傷にならないように綿密に準備することが、成功する可能性を高める方法なのです。

オリジナルな人になるためのモチベーションの保ち方

私が本書を読んで感じたことは、オリジナルな人たちになるためには、失敗を恐れない工夫(バックアッププランをしっかり準備する)と同時に、世界を変えたいという情熱、モチベーションをどのようにして保っていくか、が非常に重要なポイントであると思いました。

モチベーションを保つためのポイントを、私の忘備録をかねてまとめてみたいと思います。

周りを巻き込む

現状を変えるモチベーションを高めて行動するには、切迫感を持つことが非常に重要です。

<利益に着目する場合>

現状が幸せであり、挑戦や変化することにリスクがないと感じられる場合は、変化することの利点(メリット)を強調することがモチベーションを高める工夫です。

<損失に着目する場合>

逆に既得権益に満足せず、変えなければならないことがあると思う場合は、変えなかったときの損失に着目することが大事です。

人間は、「損失回避」に対するモチベーションが非常に高いのです。人間は、得することよりも損することの方をずっと嫌う傾向があります。

だから、変化をしないときにどのような損失があるのかを意識することで、その損失を回避するためには何でもずるぞ!という大きなモチベーションになるのです。

これらの原則は、オリジナルな人たちが周りを巻き込むための原理として用いているものです。

<地位と権力の法則>

また、影響力のあるオリジナルな人たちになるためには、「地位と権力」を手に入れることも大切です。

「地位」とは、周りからプロフェッショナルであることや、信頼できる人間であることを認められていることです。

「権力」とは、文字通り組織の中での権力です。

これらは周りの人を巻き込むための両輪です。

「権力」があっても「地位」がなければ、人を動かすことはできません。そして、周りがついてこなければ、創造的なイノベーションを起こすことも不可能です。

したがって、「権力」がないときに、どれだけ自分の「地位」を育成することができるかが、勝負のカギを握っています。

「妥当性の論理」が重要

創造的な変化をする人というのは、「行動」ではなく「人格」に重きを置きます

どういうことかというと、ある行為に対して、それは自分らしい行為であるか、一貫性があるか、ということを意識することです。

そのように意識することで、自分らしい行為ではない場合、それを避けることができるようになります。(例えば、私は仕事で手を抜かない人間だ、と人間性を意識する)

「行為」と「人格」を分けてしまうと、ちょっとだけ今回はズルをしようということを許してしまいます。(例えば、仕事で手を抜かない人格のはずなのに、今日は疲れたから手を抜こう、などの甘えを許してしまう)

また、「行為」を環境や外的要因のせいにしてしまいます。そうすると、間違っていること・おかしいことに気づいても、甘んじて受け入れるようになってしまい、創造的なことができなくなってしまうのです。

「怒り」の感情の使い方

「怒り」は、現状を変えるモチベーションに火をつけるきっかけとなってくれます。

しかし、使い方を間違えると逆効果になってしまいます。

「怒り」は、暴力的に発動すると、「怒り」を増幅させてしまい、間違った力となります。「怒り」を感じた時ほど、深呼吸して「冷静」になることが大切です。

また、「他者に対して」怒るのではなく、「他者のために」怒ることで、その怒りは、正義や正しいシステムを構築しようとする動機となります。

つまり、自分のために怒るのではなく、他者のために怒ることが重要なのです。

まとめ

いかがでしょうか。非常に面白くて、私にとっては示唆に富む本でした。

毎回、付箋を貼りすぎて、結局どこが大事やねん!と読み返す時に思います(笑)

私の感じたことを忘備録をかねて書いてみましたが、読む人によっては感じること、学ぶことが異なると思います。

私も、実際のところ、ここで書ききれていないなと思うことが多々あります。

とても面白い本だと思いますので、まだ読んだことがない方で興味があるかたは、ぜひご一読いただけたら幸いです。

皆さんの参考になれば幸いです。

どうもありがとうございます。